甲斐駒ケ岳 2967m 南アルプス
2007年10月20日・21日 友達と
10月20日
自宅発(6:00)〜竹宇駒ケ岳神社駐車場(8:00)〜五合目小屋(13:10)〜七丈小屋(14:10)6時間10分休憩含む
10月21日
小屋発(6:30)〜山頂(8:10/8:55)〜七丈小屋(10:10/10:30)〜刃渡り(12:00/12:30)〜竹宇駒ケ岳神社駐車場(14:25)〜自宅着(16:45)7時間55分休憩含む
ついに、南ア初進出ですよ
そして、選んだのは
「標高差が2200mは日本アルプス全域を含めて、全国の登山コースの中でも屈指のもの。一般コースとしては、その険しさ、その登りがいの度合いなど、他では得られないものがある。」
って言葉に惹かれちゃったのよね。
10月20日
昨日の雨が、雪に変わって、雪化粧した南アの山の中でもひと際険しい姿に惚れ惚れしながら駐車場にやって来た。(かなり広いよ) 「アイゼンどうする?」(あら、しっかり持って来たのねえ・・・) 「いらんでしょう!」(と言いつつ、心の中ではしまった!な私) 今日は小屋までのコースタイム6時間30分なので、のんびり行きましょう。 なんたって、日本屈指のコースらしいからね。 |
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北アでは見られないきれいな林です。 下草、薮がありませんね。 下はフカフカのじゅうたんです。 まるで、ハイキングのような快適な登山道が続いています。 テン泊らしきお兄さん2人がすばやい速さで行くが、途中でへばったのか私らが1回休むところを3,4回は休んでいるよ。飛ばしすぎなのかしらね。 本当に静かなコースです。このコースを選んで良かったな、と実感。 きっと北沢峠はにぎやかなんでしょうね。 |
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あら、まぁ、こんなところでまだ頑張っているのねぇ。 君たちには本当に今年はたくさん楽しませてもらったわよ。 来年もよろしくね。 と敬意を込めて御挨拶を。 |
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笹ノ平です。 北信の猛威を降る笹と違って、慎ましくかわいらしく樹下を覆いつくしている。 あれ、マップだと水場があるはずなんだけど・・・? 駐車場で水をget出来なかった私はちょっと動揺、500mlしかないのよね。 こうなれば小屋にはあるというマップに期待するしかない。 最後は2L担いでいる相棒がたよりなのね。 ふ〜ん、ゴマすりすりが必要なのか? しかし、長〜い。 きのこに詳しい相棒は登山道脇にたくさんあるきのこが気になってしょうがないらしい。 なんたって、人の渦の上高地できのこ採っちゃうつわもの。 こんなとこに来ちゃったら下ばっかキョロキョロ見ているのは、きのこ採りのサガなのかいな。 |
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笹に飽きてきた頃、ようやく苔ロードに変わった。 林は栂に変わった。 この道も長〜い。 |
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今夜の鍋のおかず キヌメリ茸だったっけ? 花の名前は覚えるんだけど、きのこは難しいのよね。。。 鍋に入れる分だけ採る(他にジコボ、クリタケ、・・・、・・・) ランチタイムを30分ほど取る。 まるで、きのこ採りに来た様なのんびり山行だ。 |
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マップに!マークが付いていた刃渡り やっぱり「!」と驚かなくちゃいけんのかいな、な両側が切れ落ちた岩場を行く。(鎖があるからOKよ) |
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黒戸山をトラバース気味に歩き、五合目小屋に到着。 |
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小屋跡があるだけの広場になっている。 樹林帯のしっとりした道からいきなりの陽射しがポカポカと暖かい,明るいところに躍り出た感じだ。 日帰り!!で下ってきたペアの人はアイゼン、ピッケルだった。山頂直下はかなり凍っているらしい。 果たして、明日山頂に行けるのか?不安がよぎる。 しか〜し今の一番の気懸りは、小屋にビールはあるのか!?なのである。 ここが重要な問題なのよね。 情報収集するも、日帰りの方は、中まで覗かなかったらしいのよね。。。。 小屋まではそんなに距離はないので、まったりしていると、ソロのお嬢さんがやって来た。 |
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歩き始めて、5時間余りで、初めて甲斐駒が姿を現した。 お嬢さんはザックから一眼レフの重そうなカメラを出し、ガスが取れるのを待っている。 「カシャッ」う〜んやっぱり音が違うよな。 こちとらの「ピコ」の間の抜けたような音とは一味違うなぁ。 フィルムカメラなんだそうだ。そんなこだわりの素敵な彼女でした。小屋で再会ってことで一足お先に出発。 っていっても、まずはこの眼の前のするどい二等辺三角形のお山を越えなくちゃなんないのね。 |
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いきなりの高度感ある長い梯子がお出迎え。 今までののびやかな登山道とは打って変わって、ここから険しくなりますよ。 梯子、梯子、急登、鎖が続きます。 |
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紅葉の樹間からチョッピリ雪化粧の鳳凰三山が見える。 | |
古い橋の上に、橋ってどうなん?な二重橋。 まだまだ険しさは続く。 まったく垂直な梯子もあったわね。まさにオンパレード状態。 ここをテント担いで行くって大変そうねぇ。 |
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14:10 七丈小屋は静かな登山道からは予測できない賑わいを見せていた。 第二小屋もあるので、ゆったりだったけれどね。 そして、沢から引き上げているらしい水道からはとっても、とっても冷たい水がじゃんじゃんだ♪ 2L担ぎ上げた労はなんじゃったんだいな、重かったでしょ。。。 |
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快適そうな空間が広がっている。 通路の両脇にかなりのスペースがあり、2Fもある。 ストーブの上ではやかんが湯気を上げている。(飲み放題ね)奥に並んでいるのは売店の商品よ。 今日は左側に女性7人右側に男性6人プラス私のゆったりだ。(って、一応も女の端っこに居る身なんだけどな・・・まっいいか。) そして、そしてストーブの奥にクーラーボックス発見♪やったぁ!だね。 |
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管理人さんはかなりの遊び心のある粋なお方と見えて、随所に工夫の後が窺える。 通路のこの板が秘密兵器。 下にころがっているのはただの棒にあらず。 後でわかるわよ。 まずはロング缶をGET!して |
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小屋横の展望台にて 乾杯! 今日もおいしいビールが飲める。 幸せを感じるこのひと時は、大事なのよね。 ましてや正面にオベリスクを眺めながらなんてさ。 |
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14:35 甲斐駒に陽が沈んでいった。 超早過ぎなくない? 木立がじゃまをして、北アは隙間からしか見えない。 八ケ岳はソーラーパネルがじゃまをして見えないのよ、残念。 |
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でも、この景色もいいもんだ。 北アと違って、どうやら南アは栂の木が多いらしく、山全体が暗く感じる。 北アのような華やかさがないんだけれど、その分、余計にどっしりと大きく感じます。 |
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それでも甲斐駒の方ははきれいな彩りだ | |
トイレは小屋からチョッピリ下ったところにありです。(雨の日や、寒い夜中はつらそうだ) | |
シャッターを開けると、中はポカポカ。 カーペットが敷かれたきれいなきれいなトイレ。 沢の水を汲み上げた簡易水洗♪ ストーブは凍結防止のためかな。 |
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16日で食事は終わりの情報に担ぎ上げた食料。 ちげ鍋風ほうとう(長野産のほうとうを山梨で食べる!粋さよ) 途中採ったきのこもたっぷりな贅沢さ。 カップ麺をすすっている人たちが羨望の眼差しを向ける。 これを至福と言わずして、なんと言おう、なイケズな私。 後からやって来たソロのお姉さん、隣の松本のお兄さんにおすそ分けはしましたよ(お姉さんからはウィスキーのおすそ分け♪) このお姉さんは戸隠のあの西岳もこなしていた相当の山好き。 しっかり南アの情報をいただく。 お兄さんは私たちより30分遅いスタートながら、きのこを採っている間に頂上を往復しちゃって、5時に小屋に入ってきた元気な若者。 お酒を飲みながら、楽しいひと時ありがとさん。 |
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普段は写真の向こう側のように畳んであるが、つっかい棒ひとつで自炊台の出来上がり!アイディアがいいっすね。 管理人さんはなかなかなこだわりの人のようでして、布団を敷くのにも手を出させない。 敷き布団の上に毛布をきれいに(一つのシワも無い様に)敷き、毛布2枚を足元にきれいに置いてくれました。(枕はなしよ) おかげさまで、ぬくぬくと快適な夜でした。 |
山頂に無事たどり着くことが出来たのか?
10月21日編
マイナス5度の夜明け | |
山が輝きだした 今日も素晴らしい天気だ |
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水道はしっかり凍っていた。 小屋で−5度ってことは山頂は−10近くまで下がっているかもしれないという管理人さんの言葉に、しっかり冬装備でかためる。 小屋に泊まったパーティの中にはなんと帽子も手袋も持っていないという驚く人がいた。 仲間の人もビックリで軍手を貸していたが・・・。凍傷覚悟だな。。。 って、私たちもアイゼンなしなんだよね。。 松本のお兄さんがスラブ岩のところが恐かったというので、行けるところまで・・・ってことで。。。 |
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少し気温が緩んできた6:30に出発 |
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岩場に雪が現われた | |
しかし、かっこいいねぇ | |
南側はポカポカな陽だまり 北側は雪が付き、凍り、風ビュンビュン 秋と冬を一度で楽しめちゃうハードコースね。 |
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登山道は右側の大きな岩を巻いて行く 鎖場がいっぱいだ。 鎖を頼りながらも、足場がツルリンコで、鎖に宙ぶらりんにならんよう、凍った岩場を慎重に進む |
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お兄さんが一番恐かったという岩場が見えてきた。 写真ではいまいち表現できていないが、すごい急斜面。そして一枚岩で、雪がなくても、足場のない難所であることには変わりがなさそうだ。一瞬の油断も出来ないところだぞ。 |
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ググッとズームアップよ 岩のわずかな割れ目に足を差し入れ、手をかけても、ツルット行きそうな、小さい取っ掛かりに手をやる。 しかし、体重を預けても大丈夫なのか? 手がツルッとしたら一巻の終わりだぞ。 少しでも、足がかり、手がかりを探す。 10mもないところなんですがね。 雨の剣でも、大キレットでも、西岳でもこんな緊張感は経験したことがなかった。。 先行する相棒の的確な指示が本当にありがたかった。 |
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一番の難所をクリアできたから、ちょっぴり気が楽になった。 でもまだ油断は禁物だよね |
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甲斐駒ケ岳山頂2967m 七丈小屋から1時間40分、この中身は実に充実していた。 っていうかさ、緊張感いっぱいだったぞ。 体感気温は、とにかく寒い!だったが、寒さを忘れさせてくれる大絶景だった。 日本の真ん中にいるぞ! な気分なのよね。 |
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北岳を筆頭にどっしりな大きな山が、幾重にも幾重にも並んでいる。 お姉さんお勧めは塩見だったね。 |
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ギザギザの険しい鋸岳の向こうには、北アが初々しい雪化粧のラインだ。 大キレットも肉眼ではよく見えました。 |
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八ケ岳がコンパクトに見える | |
カールがまったり感を感じさせる仙丈ケ岳は手の届きそうな、お隣さんだ。 | |
甲府の町が遥か遠くに感じる。 実に、長い道のりだったなあ。 昨日に続き今日もお兄さんがやってきて、コーヒーを飲んでいる。 先行しながら、ストックを忘れ小屋に引き返したおねえさんもやって来た。 |
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そして、お姉さんにつられ、またまたやってしまったジョー。 結構な高度感ありでして、太股辺りに緊張感が漂っていますが・・・・。 気持ちよかったあ! |
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お姉さんは北沢峠へと下っていきましたよ。 |
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私たちは、一枚岩の難所(下りの方が緊張しまくり)も何とかクリアして、振り返り、甲斐駒に惚れ直しながら下りましたよ。 | |
タッタカいくなんて信じられんわい。。 私はこんな無謀なことは出来ないので、梯子に向き合いながら、しっかり下りましたよ。 |
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はっけぇ〜ん!!! クリタケだ! 写真では納まりきれないくらい木にびっしり。 急斜面の笹をこいで根元に近づくと、なんと笹の下にもあり! わぁ〜どうしよう!すご〜い!どうしよう!踏みつけちゃいそうだ! 興奮のルツボ状態な私。 こんなん生まれて初めてだ! |
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こっちはクリタケのすぐ側のき木にあったナメコ。 でも、急斜面に横になっていて、とっても届きそうにない。。。 おかげで退屈なはずの長い長い登山道も楽しむことが出来たってもんよ。 あとはタッタカ、タッタカ下っちゃいました。 |
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登る時よりザックが重くなったぞ♪ |
超長すぎでごめんなさい。。。
お付き合い頂いた方、本当にありがとうございました。