根子岳 2207m(花の百名山)  菅平 須坂市  

2007年11月12日 ?  ?  どっちやねん?な天気でしたわ

牧場駐車場発(9:15)〜山頂(10:42)1時間27分休憩なし
山頂下山(11:10)〜駐車場(12:07)
約1時間休憩含む

本当に久しぶりの平日休みですよ。
ひょっとしたら、勤めだしてお初かもしれない。前の職場は常に平日だったけれどね。
皆さんが働いている時に休めるなんて、なかなかな気分ですね。
でも、土曜日に休日出勤してしっかり働いたんですからして、文句は言わせんのよね。
な意気込みでしたが、天気予報は、まあ、雨は降らないようなものの、良くもないようですよ。すごく寒いらしいし・・・・。
それでも、朝、外を覗くと青空が上には広がっていた。(山のほうは、皆雲の中よ)
家を出て、一度は、菅平方面に進路を取った。
ちょっと遅めではあるが、紅葉がモクモクな、気持ちがよさ気な里山の向こうには雲が見える(ちょうど根子岳あたりだな)
あそこは吹きっさらしで風が強いのよね。。。
ここはやっぱり、樹林帯の山歩きがいいのかと日和気な私は進路を変える。。。。
でも、そっちも厚い雲の中。。。。
え〜い優柔不断な私だこと!

そう、今日の私は黒菱で踵を返し、温泉直行な軟弱な私ではないんである!
寒くたって、ひょっとしたらあのすばらしい絶景に出会えるかもしれないジャン!
こんなチャンスはなっかなかないのよ!と自分に気合をいれ、またまた針路変更。(これで、実に30分のロスタイムだわな)

これがドンピシャの大当たりだったのよね♪
今回は気合勝ちだったな。。。
(翌日の新聞には志賀、菅平で初冠雪の記事だったよまさに、ウッヒョッヒョだね)

唐松が晩秋の佇まいを残す高原にやって来た。
根子岳は濃いガスの中・・・・
麓はポカポカな陽射しだが、山はどこも暗い雲の中です。

牧場は雪が積もり、賑わいを取り戻すまでの束の間の静寂の世界が広がっていた。
ガスが少し取れると、期待していた姿が浮かび上がるように現われた。
青い空が欲しいところだが、そんな贅沢は言いませんぞ。
今日の目的は山頂じゃあなく、この白い世界さ。。。
雪が積もる前のわずかな期間の自然美だものね。
鼻が冷たい。手も冷たい。
でも、こんな空気が逆に気持ち良い。。
かわいらしくお化粧をした足元の小さな世界を楽しみながら登る。
こんな時季は、ワシワシ歩きが、ちょうど暖かくなって、冷たい空気とのバランスがとれ、気持ちのいい歩きが出来る。
樺の林を抜け、展望が開けてきた。

そうよ、そうよこれが見たかったのよね。
晩秋の唐松と樹氷のアンバランスさが見事なのよね。
冬にはなだらかな広い、広い遊び場となる斜面も、初冬の初々しさがこれまた素敵だ。
これはまさにこの時季にしか味わえない限定版ね。
今はまだ、こんなかわいらしいエビの尻尾だが、冬にはモンスターとなって、迎えてくれるのよね。
北アは濃い雲の中(きっと雪が積もっているんだろうな)
唐松が茶色になり、パッチワークのようになった里山と、まるで花咲爺さんが大判振る舞いで灰をまいたかのような白い世界の冬と晩秋のキッカリな境界がお見事。
バックの山が白い世界にはそれなりの、素晴らしさがまたあるんだけどね。
なんか、触れれば一瞬で壊れてしまう繊細なガラスの世界に足を踏み込んだかのような錯覚を覚える。
こんな景色に出会うと、私もひっそりと息を止めたくなる。
完全に足が止まってしまう。
・・・・・・・・・・・・・。
ひっそり息を吐き出す・・・・。
山頂はガスの中だった。
鳴らす人もいない鐘の紐が冷たい風に揺れていた。
誰がお供えしてくれたのだろうか・・・
ビシビシに凍っているミネラルウォータの奥にはお酒もあったからして、少しはこれで、心も体もポカポカになって欲しいもんだ。(よ〜く見るとなんか女性にも思えるんだけれど・・・)
いつもは心地よさ気な草原もガスの向こうで白い世界。
ホットコーヒーを飲みながら、独りの世界を楽しんでいたら、鈴の音が近づいてきた。
四阿山から縦走してきたという男性も、まさか人にあえると思わなかったとビックリしていた。
「山頂は冬山でしたよ。。。」
「樹林帯の下りは大変だったでしょ?」
「いやぁ〜ほんとうにすごかったですよ〜」
根子岳の標識を胸に抱えた姿にシャッターを押してあげると、ソソクサと下っていった。これから、ワカサギ?釣りをしてから、茨城に帰るんだそうな・・・・?
ガスの中に鈴の音だけがいつまでも残っていた。
風が止むと、ホッコリな世界とはいえ、まあ寒いには変わりがないし、ガスも取れそうにないので、私も退散ですね。

花もなんかダチョウの家族のようにかわいらしいですよ。
さすが花の百名山だ!
変なところに感動しながらトットと下る。
ここまで下ると、風もなく、心地良い小春日和だ。
パンとコーヒーでしばしのまったり感。
薄っすらと緑の残る牧草地の下の駐車場には、私のの車だけがポツンとあった。
駐車場から振り返ると、山頂には青い空が広がっていた。

でも、
今日は満足感いっぱいだったわよ。
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