奇妙山 1,100m 長野市松代町

この奇妙山の頂上には、かつてこの地方の養蚕が盛んであったことを示す石碑が数体あり、養蚕隆盛を祈る信仰登山のあったことをうかがわせる。また、頂上から東へ約500メートル伸びる尾根は岩尾根となり、そこには高さ150センチほどの石彫りの神官像が立っている。
 南東、つまり御嶽山に向くこの像は北側の保科地区の御嶽講の名残りといわれ、昔、木曽の御嶽山まで行くすべのない人たちが展望のよい岩尾根まで登ってきて遥拝したらしい。
 養蚕の祈願、御嶽への遙拝など南北両山ろくの人びとに愛されていた立派な里山である。
(信州山岳ガイドより)

2007年3月25日    ネット友達と   歩数8191 走行距離26k

自宅発11:00〜岩沢地区登山口発11:40〜西尾根出会い、尼厳山分岐12:13〜高見岩12:45〜山頂13:22/13:40〜登山口14:30〜自宅15:10 (休憩含む)


この里山も長野市からいつも見える山で気になっていた。
名前からしてただものでない山の雰囲気が伝わってくるし。

去年登ろうとやって来たが、登山口がわからず、引き返したこともある。
今回は尼厳山下山時にしっかり把握したので、スムーズに登山口にやって来ました。
初めての山はいつもどきどきワクワクするモンだが、不安も大きい。
特にソロの時には、プレッシャーもあってなかなかのエネルギーが要るので、ついつい同じ山に何度も行くことになってしまうのです。
今日は相棒も私もお初ってことで、持ってきた資料がまあ似た様なもんだったのがおかしかったけれど。。。
ネットからの資料を二人ともプリントアウトしていたが参考資料は
信州山歩きマップ信州山学クラブ、(相棒はその他にHPのレポを持ってきていましたが)後は国土地理院の地図
だいたいこの3点セットで、ポイントの書き方が微妙に違ってもクリアできるのでとっても助かっていますね。

11:40
細い舗装道路をくねくねと登って駐車場にやって来た。
このところの寒波のせいで、もう開きかけているかと思ったあんずの開花はもうちょっと先のようだが、斜面に広がるピンクはきっと見事だろう。
すぐ近くに「森のあんず」という観光地があるが、ここは静かに、のんびり楽しめそうだ。

雲がどんどん上がっていき、何とか期待できそうな雰囲気ですよ。
駐車場の脇にはかわいらしい道祖神がひっそりとありました。
登山口にはつい最近設置されたと思われる標識がありました。(尼厳山の下山の時にはなかった)
うっそうとした杉林に入ります。
どうもこの杉林って暗くて好きになれないのよね。
急坂をワシワシと登ります。
ダンコウバイが見事
殺風景な早春に一番先に彩りを添えてくれる花です。
頑張って生きているのね。
木の生命力に脱帽。
周りは岩の堆積されたちょっと異様な光景です。
かなり薄気味悪い世界ですぞ
今日は相棒がいてくれるからいいけど、こんな殺伐とした、オドロオドロ世界に一人で足を踏み入れるのは勇気が要りそう。。。緑のない裸木にはつたが絡まりあいいっそう不気味さを増長させる。
晴天の明るい緑に覆われる頃にはまた違った世界になっちゃうんどろうけど。
12:13
30分ほどで分岐。
ここまでは、風もなく気温も高めなので、じっとりと汗ばむほどで(新陳代謝の優秀な誰かさんはもう汗びっしょりだし)まるで梅雨時の山を歩いているよう。
尾根に出ると、汗ばんだ体に風が心地良い。
12:28
大きな栗の木があるというところにやって来たが、見当たらない、どこだどこだと探していて、首を上に向けたら、なんと私の背後にあったんですね。
こんな大きな栗の木だったのか。
樹齢何年ぐらいなんだろう?
幽玄という言葉が当てはまるような杉林はまるで違う世界にはいっていくようだ。
と いうとカッコいいけど、実際はなんか出てくるんじゃあなかろうかとドキドキ。
魑魅魍魎(すんごい字なのね、チミモウリョウって)が出てきてもおかしくない雰囲気だぞ。
一人ならトットと逃げ帰っているだろうな。

12:40
山頂まで45分の看板
ガスの中に高見岩が現れる。
ここは展望はないとわかっていても登ってみたくなるのよね(高いところにはつい登ってみたくなる。単純だ。)
北アがすばらしい、、、、はず!
岩の上から登山道を見下ろす。
なかなかの高度ですよ。
下を覗き込むも、ガスが逆に高度感をあおる。
先の岩の先にはもっと展望が良さそうな岩があった。
が、今日は濡れてずるっといきそうだ。
微妙に傾斜があるし、さすがの私も二の足を踏んで、立つことが出来なかった。
お天気の時には絶対に立ちたいね。
最初は心地良く感じた風も、冷たい雨混じりになってくる。
ガスで先の見通しもきかないので、やけに山頂が遠く感じられる。
13:22
1時間40分ほどでようやくやって来た山頂には、祠や記念碑がたくさんありました。
雑木林に囲まれた山頂は結構広いですね。
もうお腹がぺこぺこなので鼻をすすりつつ、とりあえずはホットコーヒーで体を温め、おにぎりをパクパクだ。
唯一切り開かれた先にはきっと飯綱山が見られるのかもしれない。

が、こんな日は、さっさと下るしかない。
雨上がりの登山道はすってんころりにならないようにと、気をつかう。
雪山なら良いけれどさ、泥んこまみれは必須だしぃ、専属カメラマン(!)がなんたって後にいるもんね。
実際転びこそしなかったが、かなり滑りまくった。
タッタと、高速下山中。
初めての山は、登りは長く感じるが、下りはあっという間だ。(でも登りのコースタイム1時間40分、下りは50分だったから、早かったわけだ)
稜線を降りると、雨も風もなく、またまた暑くなってきた。
春の息吹がそこかしこに感じられる。
伸びてしまえばただ煩い雑草でさえ、かわいらしく、寒い冬に耐えよく芽を出したね、エライ エライと褒めてあげたくなる。

今日も楽しみました。
次回は新緑の頃に尼厳山から縦走ですね。

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