唐松岳 2696.4m 長野県白馬村
2008年9月28日(日) 単独 23842歩
黒菱駐車場(8:40)〜八方池山荘(9:00)〜八方池(9:50)〜丸山のもう一つ先のピーク(11:00/11.20)〜唐松岳山荘(11:45/12:05)〜唐松岳山頂(12:20/13:00) 3時間40分 休憩含む
山頂下山(13:00)〜八方池(14:40)〜八方池山荘(15:40)〜駐車場(16:05) 3時間05分 休憩含む
前日、仕事で運転していると、千曲川に架かる橋の上から薄っすらと雪化粧した妙高山が見えた。
たしかに週末にかけて冷え込む予報ではあったが、まさか妙高山まで雪が降るとはびっくりで、ついつい脇見運転だ。
本当に肌寒い一日で、さすがに夏掛けでは寒く、いよいよ秋かぁと思いながら布団を引っ張り出してきた。
ぬくぬく布団はとっても寝心地がよく、ついつい寝坊をしてしまったわ。
朝刊の大一面には北ア初冠雪の写真が載っている。
そりゃ、なんたってあそこに行かねば♪
いつもは困ったときの唐松頼みではあるが、これがまた期待を裏切らない律儀な山なのよね。
しかし、今日ばかりは(困ったときではなく)多大なる期待と願望を一気に託しての唐松頼みなんでありますぞ。
まあ、寝坊助でも1時間余りで北アの登山口に立てちゃうっていうのも魅力だし。。
8:40 黒菱の駐車場からは今年はリフト運行がないので、前回は(7月ね)リフト脇に新しく作られた道を這い上がるように登ったが、この時季ともなると、放牧されていた牛たちもかなり下のほうに移動されたらしく牧場の中を歩けるようだ。 折りしもトラックが登って行ったばかりでゲートも開放ね。 まるで、手招きしているみたいじゃん、とばかりに楽な方を選んじゃうのよね、こんなときは。 |
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9:50 ガスの濃い八方池は当然スルー。 日曜日なので、多くの下山者と擦れ違う。 下の樺辺りでは、なんと50人の団体さんが下ってきた。 そばにいた青年と、昨夜の山荘はきっとすごいことになっていただろうと話をしながら休憩タイム、そして辛抱強く待つ。 |
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今迄ガスに隠れていた白馬鑓も姿を現した。 もともと白馬鑓は白っぽいので雪化粧の感じがうまく伝わっては来ないけれど、うっすらと雪化粧しています。 |
白馬三山を見るには格好の場所です。
白馬鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳と山肌の色の違いがまた絵になるんだよな。
扇の雪渓辺りには薄っすらとした新雪。 雪渓の雪が融ける前に冬が来ちゃいそうだ。 ナナカマドも色づき始めています 前夜布団にもぐりながら、星野道夫のマイナス50度のアラスカの世界を読んでいたせいか、防寒対策もばっちりでやって来たが、汗ばんできた。 インナー一枚になる |
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紅葉の始まったばかりのナナカマド。 登山道脇のハイマツの下には3センチ程の積雪。 なんか、ウキウキ気分で歩く |
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ちなみに船窪小屋ではジャムにしたものをぜーリーにしてデザートとして出してくれました。 とってもおいしかったわよ。 |
どっちを向いたらよいやら・・・右、左、どっちを向いても素晴らしい展望だ
そして、正面には天狗の大下りから不帰の剣、唐松岳への嶮しい、嶮しい稜線の迫力
賑わいの丸山ピークをやり過ごし、もう一つ先のちょっと高度を上げたピークで休憩。
本当にここは展望バッチリ、そのうえ静かなのが堪らない。
でも今日は風が冷たい。
あわててフリースを羽織る。
紅葉が始まったばかりというのにもう雪景色だぞ。
淡い淡い雪はすぐ融けちゃうだろうけれど、なぜかとっても得をした気分だ。
残雪を楽しんでいたのはつい5ヶ月前だったんだなぁ。。。。。
本当に山の季節は駆け足で通り過ぎていく。
ここからは鹿島が五竜の影にちょっぴり隠れてしまうのが残念だが
五竜岳の男っぷりが堪能できます
11:45 登山道がかなり整備されていて、前には岩場に鎖だけだったところは、岩が削られ階段になっていたり、狭いトラバース道も幅がかなり広くなっている。 学校登山や夏場には子供から年配の方、さっきのようなおじ様おば様の50人パーティのように様々な人が気楽に登れる山の宿命だろうか。 ますますスリル感や緊張感が遠のいていく。。。。 |
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先ほど逢った青年と後先になりながら登っていたが、ピークでまったりしている間に彼は登頂してきたらしく下って来た。 団体さんとの擦れ違いを待つというひょんなきっかけでの会話が始まりの一期一会。 これもまた山歩きを楽しくさせてくれる。 |
どうよ、剣だぞ!
今年はテントを担いで行きたいと思いながら、天気にやられ
方々から眺めてばかりだったなあ。。。。
高曇りの今日はちょっぴり霞みながらも槍まで見渡せる
12:20〜13:00 白馬岳は白馬鑓の陰で見えないのです。 |
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五竜の鞍部にある五竜山荘 何回も登っていながら周りの雄大な景色に心を奪われ、今迄気がつかなかったわ。 |
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ニット帽をすっぽりかぶり、熱いスープを飲みながら景色を楽しんでいるうちに、青空が広がってきた。 秋の雲は本当に芸術家だ。 首をググイッと上げ、雲の動きを楽しむ。 |
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不帰の剣の方に点の様な登山者の姿が見える。 山頂にやって来た彼はまだ若い青年だった。 前夜はあまりの寒さに眠られず、しかも天狗山荘で朝食の予定がはずれ(あそこの小屋は閉まるのが早いのよね)バテバテだと。。。 おにぎりとお菓子をあげる。 なんと贅沢なことに、槍まで行くそうな。 やっぱりね、求職中じゃなくちゃ出来ないもんな・・・ 私も裏銀座縦走の時は同じ身だった。 |
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今夜は五竜山荘の布団でぐっすり眠りたいと先に下山して行った。 若い人が山を歩く姿を見ると本当にうれしくなっちゃうのよね。 もっともっと、若い人たちに山の素晴らしさを知って欲しい。 |
雲はなんて心憎いまでの見事な演出をしてくれるんでしょうかね |
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陽に輝いて、浮き立つような赤でした | |
風雪に緑のまま枯れようとしている樺の葉。 今年はあの黄色を見る事ができるのだろうか。 |
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まるでタワシだね | |
雲海の下に降りて来ました お気に入りの倉下の湯にどっぷり浸かり、大満足な一日でした。 |
しつこくもありますが、ダイナミックな雲の表情を貼り付けちゃいます。